3月16日の地震
仙台からの最終の新幹線に乗って白石蔵王駅に到着。
タクシーで帰宅して、その日の出来事を話していたら突然の大きな揺れ。
慌てて事務所に向かう途中、緊急地震速報が鳴り出す。
間も無く停電になったので、夜勤の人と寮から駆けつけたスタッフと
無線機を持って館内を見回る。
事務所に戻り非常放送をかけ、部屋へ戻るようにアナウンス。
夜中の地震。
満室だったのでさぞ驚かれたことだろう。
翌日はハイブリッド車の電源を利用してご飯を炊き、
用意できる食事を部屋へ運ぶ。
間もなくお客様は次々とチェックアウト。
レンタカーを手配してほしいというリクエストがあり、
貸出停止中ということでしたが、無理を言って一台確保。
新幹線でいらした東京からのお客様。
途方に暮れていると、ロビーの隣に座っていたお客様が
「千葉に車で帰るので、途中まで一緒にどうぞ」と!
「困ったときはお互い様ですから」
この言葉にどれだけ救われたか。
連泊のお客様(東京と神奈川からの2組)は18日の手段の相談。
仙台⇆羽田便がでることを空港の役員から聞きつけ、
すぐに連絡。
ひと組の家族は無事フライトを予約でき、
もう一組の夫婦は在来線で福島方面へ。
地震直後の停電の時に考えていたことは、
2011年3月11日の東日本大震災の時のこと。
そこで休業にすると決断した。
電気がついてから17日から20日予約をいただいていたお客様へ連絡。
せっかくの旅行をキャンセルしてください、というのは忍びなかったが
建物の安全とスタッフの安全を確保できる確約がない限り、
お客様をお泊めする訳にはいかない。
余震が起こることも予想できるので、
ここは売上よりも安全を優先。
この決断は正解だったと思う。
館内を隅々までチェックし、
清掃スタッフには出勤してもらい、徹底的に掃除をしてもらった。
休業なので、スタッフもゆっくり体を休め、
精神的に不安定になっていたところを落ち着けることもできた。
寮にいるスタッフには朝夕と賄いを用意して、
館内で食事をするときに様子を伺うことができる。
そして何より、経営者の自分がゆっくり今後を考える時間がとれた。
新幹線の再開がどうなるかわからない状態なので、
細かいところまで決めることはできないが、
11年前を思い出して、その時の段取り通りに進めていく。
21日(月)からは通常営業を再開する!
さあてまたひとつひとつ積み上げていこう。