京都に通じる
今年、「ハイ・サービス日本300選」に選ばれ、関係者の方々と
お話しさせて頂く機会を得、300選企業のメンバーの勉強会など
にお誘い頂いたり、有り難い機会に恵まれました。
その中でいろんな観光地や温泉地を研究、調査して本を出版して
いる関係者の方から、プレゼントされた出版物の中に、これだと
私の中で、輝いた物がありました。
それは「京都の観光に学ぶもの」という京都ブームを調査した資料。
あるシンポジウムの資料です。
「京都古来の知恵」 「リデュース・リユース・リサイクル」という3つのR。
リデュース=節約。強欲にならずこれで十分と考える。
リユース =持っているものを上手く使おう。既にある物に感謝しそれを生かす。
リサイクル=最後まで物を大事にする暮らしが京都では永々と営まれている。
京都では無理なく自然体で続くのが一番いい事だそうです。
京都は1000年の歴史を持つ都市で500年の歴史を持つ店は珍しくない。
店を大きくする事は京都では評価されず続ける事に価値を置いているので、
創業20年、30年くらいの店は「昨日始めはった」と殆ど評価の対象にならない。
永く続いているなかに知恵があり、それが環境保全にも繋がっているという。
例えば、大きくすると船場吉兆のように倒れてしまう恐れがある。
「商売は大きくしたらあかんで。必ずつぶれるで。」又、よその領分に入って
商売を取ってしまう、これは一番良くない。はしたない。行儀が悪い。という。
この考え方をする京都人は、江戸時代に石田梅岩の興した石門哲学の影響を
極端に強く受けているという。梅岩は「先も立ち、我も立つこと」と商いの基本を
説き、本業の中で社会的責任を果たしていく事を説いた。
京都人は3つのムを嫌う。「無駄、無理、無茶」の事。
面白いのは、京都で一番エライのはおばあさん。次に僧侶、役人、医者。
と続くそうです。生活文化を芸術的に楽しむという視点が重視されているという。
600年続く「湯主 一條」の経営理念の一つでもある次の世代へ続ける事。
私達20代目も、そして次に続く21代目にもこの京都の精神はとっても勉強に
なり、私の心の中に一生大事に残る事でしょう。
「女将は愛」と教えてくれた山形の「古窯」の女将の言葉に匹敵する程の教えだ。
と強い衝撃を受けました。