関東東北じゃらん10月号 別冊に掲載
これから発売される「関東東北じゃらん10月号」の
別冊に掲載されました。
凄い 表紙で取り上げられている・・・・
そして1枚目をめくると、一番先に出ていました。
文化財の「建築美」
先日のお客様のアンケートに、
「本館を護って頂いた事がありがたい。美しい建造物です。」
というお声がありました。
私もカッコイイと思っています。
この建物を維持してきた先代は、その年その年で常に変わる消防法
や建築基準法等と戦いながら、この建造物を維持して来ました。
現在と違い高度経済成長期~バブル期には、日本全体が
文化財という物に価値を感じていなかった時代。
この建造物の価値を一番よく知っていて護り通してきた義父が
生きていたら、どんなにか喜んでくれた事でしょう。
ある建築屋さんが以前、私に、この本館の壁を壊して・・・と
改装工事の提案をされた時、私は正直怒りがこみ上げて来たのを
必死で押さえ、「何を言っているのこの壁は土壁で、この建物は
昔、国の重要文化財の要請をお断りして使っている素晴らしい建築物
なのに、しかもあなたは建築関係のプロなのに。私は指1本もこの本館
には触れさせません。」と言った事があります。
更に、義母はこの本館の壁を壊して食堂を造ろうという計画をしていました。
「それだけは絶対に止めなければいけない。そんな事をしたら、もうウチは
おしまいだ。何としても義母の計画を止めてくれ」と夫である20代目に懇願
した時もありました。
老舗の一條には、東北の伝統工芸品も良く似合い、本物が醸し出す高級感
と味わいはとても魅力的です。
本館の個室料亭の部屋ごとに置かれている火鉢の上にある鉄瓶は、
岩手県の南部鉄器。
和室の客室で使用しているお茶筒は、秋田県の樺細工。
お花を活けている仙台の堤焼の大きな壺。
昔から沢山ある欅の箪笥や仙台箪笥などなど。
それらに囲まれて、伝統工芸品を使用しながら過ごす滞在は
格別な物になる事でしょう。