セールスポイント
最近、有難い事に取材が何度かあり、その都度インタビューを受けます。
旅館というと皆同じと殆どの方は思われていて質問が、
宿の売りや特徴。セールスポイント。等というのが大方の所。
大体の旅館さんは、きっと、料理が売りだとか、絶景。日本一の露天風呂。
と答えているのでしょうか
しかし湯主一條はそういう物ではありません。
そこからいつも説明しなければならない。
それは、湯主一條のコンセプトであり、テーマであり、宿のストーリー。
森には、本来浄化作用があります。
樹木から発散される「森の精気」は、私たち人にも清々しいエネルギーを
与えます。湯主一條を訪れたお客様は、
一條の森に迷い込んでしまった映画の主人公。
別館と本館があり、別館はプライベートを重視した現代。
本館は、大正時代です。館内は森の中。
森の中を彷徨って行くと６００年前から湧きつづけている
薬湯
を楽しんだり又、彷徨って行くと森林浴の露天風呂を楽しんだり、
彷徨って行くと「時の橋」が架かっていてそれを渡ると、
大正時代にタイムトリップします。
そこには、個室料亭がいくつも並び森の食材をふんだんに使った「森の晩餐」が
繰り広げられ、お料理を何度も運びながら大正時代の長屋の様にスタッフとの
楽しいふれあいと共に食事の時間を楽しむ。
森の中を歩いていると、小さな可愛い野の花
を見つけたり、さりげない優しさを
沢山感じて、日々の世の中の汚れや雑踏の中の疲れ等を浄化し、一條の森の
優しさに包まれて
森のエネルギーをたっぷりと浴び、生きる活力を得て
お帰りになる。旅館で働きたいと思うスタッフたちは、ｻｰﾋﾞｽ精神に溢れ
お客様一人ひとりに、喜んで貰いたい。それが自分のやりがいであり生きがい
という人たちです。その純粋な温かく優しい気持ちと経営者の気持ちが一つ
になった時、そのスタッフ達のエネルギーはお客様に届き、優しさで
お客様を包み込み、素晴らしいエネルギーをお客様に与えます。
これが６００年もの永い間、人々を癒し続けて来た湯主一條のパワーです。
宿の周囲には、水の神様が沢山祀られていて、湯神社の薬師如来は沢山
の人を癒してあげたい。と思っているんだそうです。
湯主一條は、昔、湯治場で身体の傷や健康の為に1年に何度も、または
長逗留して体を温泉で温めていました。
その昔から働き者の日本人は、定期的に温泉で浄化されエネルギーを得て
いたのでしょうね。
その温泉旅館本来の目的を近年は、見失って違う方向を向いているのかも
しれません。
日本には、こんなに人々を癒すことができる自然エネルギーと人が沢山
いるのですから、日本旅館はこれからも人々に愛され続け今後も継承
され続けて行く素晴らしい国の財産で有り続ける事でしょう。
